一橋新聞さんがべジプロ一橋大学について書いてくださりました。
以下転載です。
生協に「べジカレー」導入
10月24日から11月2日にかけて、本学東生協で「べジカレー」が提供された。動物性食品を一切口にしないヴィーガンでも食べられる「べジカレー」の導入に動いたのは、ベジプロジェクト一橋だ。ベジプロジェクトは東京大学や京都大学などにもあり、両大学の食堂ではヴィーガンメニューの導入を実現した。ベジプロジェクト一橋にはヴィーガンでないメンバーも多いが、「食生活には各自の価値観が反映されている。それぞれの食生活が尊重されるのが良い」とメンバーの新井美貴子さん(社3)が話すように、食の多様性確保に向けて動いている。
代表でヴィーガンのエスケル・ヘロニモさん(社3)は友人や本、映画の影響を受け、動物の権利を尊重するようになった。動物由来の添加物も避けるため、自炊できないときは食事に困ることもあるそうだ。飲食店では、ヴィーガンだからという理由で特定の食材を避けるように頼んでも、アレルギーや宗教による場合と比べて受け入れられないことが多いという。「個人の思想ではあるが、理解を示して選択できるようにしてほしい」
また、ヘロニモさんは食の背後にある様々な問題を指摘した。一つは環境問題だ。国連食糧農業機関(FAO)によると、畜産業では車や交通機関が排出する以上の地球温暖化ガスが家畜の排せつ物などから発生している。世界の淡水の約3割は畜産によって消費されており、水問題とのかかわりも深い。「シャワーをこまめに止めたりエコカーに切り替えたりするよりも、食べる肉の量を減らす方が環境に優しい」とヘロニモさんは話す。他にも食糧問題との関与を挙げた。家畜の生産には多くの水や穀物を必要とするため、それらを肉として口にするよりも、そのままの形で摂取するほうがより多くの人を養うことができるのだ。食事の裏にあるこれら問題に対して、ヘロニモさんは「ヴィーガンメニューが生協で提供されることで、学生が日々の食行動について考えるきっかけになれば」と語った。
今回の「べジカレー」は11月28日から12月2日まで再販される。ヴィーガンでない学生にとっても、自分の食事について改めて考える良い機会になるだろう。最初は環境や食糧への問題意識からでなく、最近野菜不足だと感じている、普通のカレーには飽きたなどちょっとしたきっかけからでも良い。まずは一皿、食べてみてはいかがだろうか。