2025年4月15日(火)~17日(木)の3日間、東京ビッグサイトにて事業者向けの食の展示会「プレミアム・フードショー2025」が開催されました。

同展示会は、ベジタリアン・ヴィーガン・グルテンフリー・ハラールなど世界的に注目されている食のトレンドを発信する専門展示会です。今年も中食・外食に特化した国内最大級の業務用専門展「FABEX 2025」と、その他食品や飲料に関する展示と合同で開催され、国内外から食品や飲料、飲食に携わる992社の出展社と56685名の来場者が集いました

当法人べジプロジェクトジャパンは、同展示会にて展示会事務局との合同企画としてヴィーガンの食品・食材に特化したエリアVEG FOOD EXPO『ヴィーガンセレクション』を設置しました。また、「~1.7兆円インバウンド“食”需要をビジネスへ~ いまこそヴィーガンビジネスを始めるべき3つの理由」と題したビジネスセミナーが開催され、当法人代表の川野陽子もパネリストとして登壇。日本のヴィーガン市場に精通した他3名のパネリストとともにパネルトークを行いました。

プレミアム・フードショーの中に行われたB2Bの食品展示会「VEG FOOD EXPO」の様子
プレミアム・フードショーの中に行われたB2Bの食品展示会「VEG FOOD EXPO」の様子

『ヴィーガンセレクション』のエリアでは、当法人のヴィーガン認証を取得されている事業者を中心にヴィーガンの商材をおもちの事業者の皆さまと一緒にエリア作りをしました。ヴィーガン仕様のミートやチーズ、バターやカスタードクリームの代替品、レトルト食品や冷凍食品など、幅広いヴィーガン商材を紹介いたしました。

ヴィーガンメニューや商品の導入を検討されているレストラン・宿泊施設・食品メーカーの方々をはじめ、幅広い分野の事業者の方々が当エリアに来場され、交流することができました。

当法人の代表が登壇したビジネスセミナーには100名を超す事前予約があり、当日も満席の中パネルトークが行われました。下記の4名の登壇者が、EXPO 2025 大阪・関西万博の影響も絡めつつ、今こそヴィーガンビジネスを始めるべき理由について説明しました。

  • HAL YAMASHITA東京 オーナーシェフ/東京観光大使 山下 春幸 氏
  • 六甲バター株式会社 マーケティング本部 事業開発部長 中尾 真範 氏
  • 一般社団法人Plant Based Lifestyle Lab 事務局長/株式会社パソナグループ 大村 淳 氏
  • NPO法人ベジプロジェクトジャパン 代表理事 川野 陽子

プレミアム・フードショーの中に行われたビジネスセミナーの様子

セミナーでは、①インバウンドの急増、②未来社会の実験場としての万博、③今や急務となっているソーシャルイシューへの対応という3つの観点から、ヴィーガン対応を進めるべき理由をディスカッションを通して紹介しました。

インバウンド対応については、調査データや世界の情勢と共に訪日外国人の中にはベジタリアンやヴィーガンが比較的多いこと、ますますその動きが加速すること等が説明されました。

大阪万博については、中尾氏が大阪ヘルスケアパビリオン内に出展している自社の店舗「QBBこれもいいキッチン」を紹介。「未来社会の実験場」である万博で、全てのメニューがヴィーガン対応のこの店舗を出す意味、既に感じられている手ごたえ、社会的側面やビジネス面でのメリットについて語りました。また、当法人代表の川野が、当法人のヴィーガン認証を取得した同社のヴィーガンチーズの美味しさについて触れ、ヴィーガン食品の製造技術はここまで向上していること、ヴィーガン対応はどんなジャンルやどんな層をターゲットにしている場合でも可能だということについても説明しました。

 

最後のトピックであるソーシャルイシューに関しては、「食」に関する環境問題や食糧問題について、まず慶応義塾大学でも教鞭をとる山下氏が語りました。当法人代表の川野は、元ビートルズのポールマッカートニー氏が提唱する週に一度お肉を控えるというコンセプトのミートフリーマンデーの取組みを紹介。事業者側としての取組みであっても、担当者ベースでその運動にコミットすることがビジネスの上でも大切であること、0か100かではなくできることから始められることを聴講者の方々に呼び掛けました。

パネルトークの形でそれぞれの立場から自由に話す形式で進められたセミナーだったこともあり、聞き入りやすかったように感じます。セミナー中にメモをとったりうなづいている方も多くみられ、ヴィーガン対応に対する皆さまの関心の深さを改めて実感しました。セミナー後には当法人のブースに立ち寄り、セミナーの感想や今後のヴィーガン対応への意気込みをお聞かせくださる方も多くみえました。

B2B向けヴィーガン食品展示会「VEG FOOD EXPO」にて、ベジプロジェクトジャパンのブースでの集合写真

プレミアム・フードショーの事務局さま、『ヴィーガンセレクション』にご出展いただいた皆さま、そして当法人のブースやセミナーにお立寄りいただきました多くの来場者の皆さまに、心より感謝申し上げます。今回の展示とセミナーが、来場者の皆さまのヴィーガン製品、ヴィーガン対応メニュー開発、その発展の一助になれたことを願っています。

『ヴィーガンセレクション』に出展いただいた企業様(50音順)

株式会社アントレックス(ヴィーガンピザ、植物性ミート、レモネード)
1Blue株式会社(ナチュラルエナジーバー、柿ベースエナジーバー、プラントベースプロテインバー )
株式会社インフィニバリュー(各種ヴィーガン商品)
株式会社風と光(有機食品を使用した調味料やレトルト食品)
株式会社 餃子計画(冷凍餃子、冷凍シュウマイ)
三育フーズ株式会社(ヴィーガンハムやエンドウミート、ホワイトソース・ミートソース )
月島食品工業株式会社(植物性カスタードクリーム、生クリーム、バター、ラード代替品)
株式会社DOYAKAI(ジェラート)
ニビシ醤油株式会社(醤油、だし)
有限会社深見梅店(梅加工品)
丸善食品工業株式会社(ヴィーガン豚骨風スープ、担々麺スープ)
株式会社山形屋商店(宮城県登米市の伝統食材「仙台麸(あぶら麩)」)
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(米国BEYOND MEATを使ったレトルト食品)
六甲バター株式会社(植物性チーズ)
株式会社WAbility(和歌山のドライフルーツ)
・特定非営利活動法人ベジプロジェクトジャパン(当法人)