2025年6月25日~26日、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンリボーンステージにて、『未来の健康食卓フェスティバル』が開催されました。これはヴィーガン食に関してやその価値を伝えるイベントで、株式会社京善が主催し、当法人ベジプロジェクトジャパンが4回のステージショーを担当いたしました。
循環型社会を目指す企業 × イタリア人インフルエンサー × ヴィーガンの選択肢を作るNPO
京善は「京都から善を成す」を理念に、農業・食・健康・社会貢献を軸とした事業を展開しています。人々に喜びと癒しを届けると同時に、環境負荷の低減にも取り組み、再生可能エネルギーや物流効率の向上を通じて循環型社会の実現を目指しています。
ステージでは、まず京善の耳野由基代表取締役よりご挨拶を頂きました。その後、インフルエンサーのマルコ・トニー氏をゲストに迎え、当法人代表の川野陽子(かわのはるこ)と『マルコとハルコのヴィーガンショー』を行いました。マルコ氏はイタリア出身のSNS総フォロワー200万人をもつインフルエンサーで、日本の魅力をイタリア人向けに発信しています。ショーは、英語、イタリア語、日本語を交えて進み、インターナショナルな万博らしい雰囲気が演出されました。
株式会社京善の耳野由基代表取締役のスピーチ
ヴィーガンを知り、楽しむ『未来の健康食卓フェスティバル』
『未来の健康食卓フェスティバル』は、ヴィーガンを知り、体験するという企画でした。「ヴィーガンとは何か?」「なぜヴィーガンの食が、環境や動物、飢餓問題と関係があるのか?」といったことをトークショーと映像、クイズ大会から知り、ヴィーガンの焼鳥を食べるという体験を、参会者の皆様にしていただきました。ステージと連動し、会場ではヴィーガン食を紹介するチラシが配布されました。
開催場所である大阪ヘルスケアパビリオンの屋外イベントスペース『リボーンステージ』は、東ゲート入ってすぐの場所にあり、終始たくさんの人で賑わいました。とりわけ、イベント開催中は大勢の人が足を止め、4回のステージショーは全て満席、立ち見で参加してくださる方もいました。大屋根リングの上から見てくれている方もいました。老若男女、国籍問わず、多くの方とステージイベントを作ることができました。
大阪ヘルスケアパビリオンは、「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博全体のテーマのもと、健康・医療・福祉・食・暮らしに関する最先端の取組みを紹介しています。誰もが健康に生きられる社会のあり方を、体験型展示やワークショップなどを通して発信しています。今回のイベントでは、そんな「いのちを育む」場にて、ヴィーガンというライフスタイルや食の選択がもつ地球環境・動物福祉・健康面での価値を、来場者とともに考える機会となりました。
ヴィーガンクイズ大会の様子
満員御礼!ヴィーガンのステージショー
ステージイベントは、1日2回・計4回のプログラムを実施しました。それぞれの回では、まずヴィーガンについて知る5分間のアニメーション動画を上映。「畜産業と気候変動」「家畜飼育に伴う水資源や土地の問題」「動物の命」など、ヴィーガンに関する地球規模の課題について来場者に伝えました。
その後に実施したクイズ大会では、子どもから大人まで楽しめる雰囲気のもと、5問を出題。先の動画やマルコとハルコのトークを参考に考えるクイズタイムは参加者みんなで盛り上がりました。全問正解者の中から、ハルコとじゃんけんで勝った総計40名の方にオーガニックのマコモ茶とルイボスティーが賞品として贈られました。毎回、数名の方にはステージで一言頂き、クイズで知ったヴィーガンのことや、感想をシェアしてもらいました。
また、クイズに参加された方全員に、京善より炭火で焼かれた大豆ミートのヴィーガン焼き鳥が提供されました。香ばしくジューシーな仕上がりに、初めてヴィーガン食品を食べるという方からも「本物の焼き鳥のよう」「むしろヘルシーで美味しい」「これがヴィーガンと知らなければ、鶏皮だと思ったかもしれない」と味覚的な満足度の高さに、驚きと喜びの声が多く寄せられました。
3回目のヴィーガンステージの観客の皆様
ヴィーガンに興味大!参加者の声
参加者からは多くの反響がありました。
「ヴィーガンって少し遠い存在だと思っていたけど、今日のイベントで少し身近になった」
「クイズで初めて知ることばかりだった。ブタの知能が犬より高いなんて知らなかった」
「環境にこんなにインパクトがあるなんて驚いた。これから少しずつ生活に取り入れていきたい」
などの声が集まりました。
中でも、「クイズに参加して初めて真剣にヴィーガンについて考えた。」「週に一度だけでもお肉をやめてみようと思った」と語る方も。情報と体験をセットにした企画の有効性を感じることができました。
当日配布したチラシと未来の健康食卓フェスティバルのブースでヴィーガン焼鳥を試食提供する様子
子どもたちにも届いた「未来を変える選択肢」
今回のイベントでは、親子や三世代で参加する様子もたくさん見られ、ステージで感想を発表してくれる小学生たちもいました。未来世代である子どもたちがヴィーガンに触れるきっかけにもなりました。万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」に通じるように、「食の多様性」や「持続可能なライフスタイル」としても注目が集まるヴィーガンの選択肢を、人の健康やいのち、地球環境、そして地球の構成員でもある動物たちのいのちという観点からも伝えることができました。
今後も当法人は、ヴィーガンについての情報提供と、ポジティブな体験を通して、選択肢としてのヴィーガンが社会に定着するような活動を続けてまいります。
貴重な機会をご提供くださった京善の皆様、会場でご協力いただいた関係者の皆様、そしてイベントにご参加いただいた大勢の来場者の皆様に、心より感謝申し上げます。
本イベントを主催された㈱京善の皆様とベジプロチーム