2025年7月23日~25日の間、「ホテル・レストランショー&FOODEX JAPAN in 関西 2024」が大阪で開催されました。こちらはホスピタリティ・食品分野において、関西最大規模のBtoBの展示会です。

当法人は昨年に続き、今年も本展示会の中に動物由来の原材料を使用していないヴィーガン・プラントベース商材に特化した「ベジプロジェクトゾーン」を設置し、13社で出展を行いました。また、リーガロイヤルホテル大阪のヴィーガンコースを手がける倉員直樹シェフが、ベジプロジェクトゾーンに集う食材を使い調理のデモンストレーションを行い、当法人ベジプロジェクトジャパンの代表川野陽子がファシリテーターを務めました。

FOODEX関西2025 ベジプロジェクトゾーンの様子

「ベジプロジェクトゾーン」でヴィーガン商品を紹介

ベジプロジェクトゾーンでは、当法人は12の事業者の皆様と一緒に、ヴィーガン認証商品を含む多様なヴィーガン商品を紹介しました。複数社の魅力的な商品が一つのエリアに集結したことで、終始賑わい、来場者の注目を集めることができました。

共同ご出展事業者様(50音順)
アグロルーデンス株式会社(米と麹で作った新食材を使ったキーマカレーや米蜜)
株式会社アルジャスワールド(オーガニック素材を使ったソース・ジャム)
株式会社かるなぁ(魚介類や肉の代替品)
試蔬看國際食品有限公司(ヴィーガン仕様のグミ)
翔鶴佳生技(テンペを使った商品)
株式会社松竹圓(グルテンフリーの焼き菓子、ケーキシート)
株式会社ビタグローリー(ヴィーガンハム)
株式会社マイセンファインフード(肉の代替品)
丸善食品工業株式会社(ヴィーガン仕様の豚骨風や担々麺風スープ)
株式会社山形屋商店(仙台麸)
有限会社ラパン(エナジーバー、ビスケット、ヴィーガンピザ)
HealthyTOKYO株式会社(ヴィーガンマフィン、CBD)

当法人も当ゾーン内に出展し、ヴィーガン認証商品や、事業者に提供できるベジタリアン・ヴィーガン対応のサポートについてのご案内、ご相談対応をしました。

当ゾーンでは、出展者同士のコラボレーションも生まれ、複数のヴィーガン食材が組み合わされた試食の提供も行われました。

FOODEX関西2025年ヴィーガンエリア:コラボレーション試食

丸善食品工業のラーメンスープ、翔鶴佳生技のマーラーソース、山形屋商店の仙台麩を組み合せて提供されたヴィーガンラーメンスープの試食

『~平和への願い~赤の一皿』リーガロイヤルホテル大阪・倉員直樹シェフによる調理デモンストレーション

7月24日、キッチン付きのデモンストレーションステージで、リーガロイヤルホテル大阪の倉員直樹シェフによるヴィーガン料理のデモンストレーションが開催されました。ファシリテーターと食材紹介は当法人代表の川野陽子が担当いたしました。

FOODEX in 関西のヴィーガン料理デモンストレーション:開場の様子

ベジプロジェクトゾーンに出展する企業のヴィーガン食材を使いヴィーガン料理を完成させるという企画で、出展社のうちの5社の食材が使われたメニューが提案されました。

「シュークルート」は、ドイツではザワークラウト(塩漬け発酵キャベツ)として親しまれていますが、フランス・アルザス地方ではソーセージやベーコンを添えた肉料理として発展してきました。倉員シェフはこのフランスの「シュークルート」を再解釈し、ヴィーガン食材のみで、これまでにない甘みと塩味を活かした一皿を完成させました。シェフはこの料理を「~平和への願い~赤の一皿 ヴィーガン・シュークルート」と命名しました。

「平和への願い」というメニュー名は、地球温暖化や食糧問題、そして戦争に象徴される支配や対立の問題に馳せるシェフの想いと、それらの解決に貢献し得るヴィーガン食材の特性とが重なって生まれたものです。仕上げには、野菜の端材を使って折られた鶴が添えられ、平和とサステナビリティのメッセージが込められました。

FOODEX in 関西のヴィーガン料理デモンストレーション:リーガロイヤルホテル大阪の倉員直樹シェフによるヴィーガン料理

倉員直樹シェフは下記5つのヴィーガン商品を使い、この一皿を作りました。

  • 丸善食品工業株式会社「アニマルフリーラーメンスープ(豚骨風・醤油)」
    豚骨や鶏ガラスープで知られる老舗企業が、独自の油の乳化技術を活かして開発した動物性不使用の“豚骨風”や“醤油”スープ。動物性ラーメンスープに匹敵するコクを実現しています。
  • 株式会社松竹圓「グルテンフリー ヴィーガン ケーキスポンジシート」
    約10分で解凍でき、すぐに使える便利なスポンジ生地。グルテンフリーかつヴィーガン対応で、自然な甘みとしっとりとした食感が特長です。
  • 株式会社かるなぁ「ウルトラヴィーガンミート」
    従来の大豆ミートにないジューシーさと結着力を実現。肉らしい食感と満足感を目指して開発された、新世代のヴィーガンミート。
  • 有限会社ラパン「おからのグラノーラ」
    豆腐を作る際の副産物“おから”を活用。栄養価が高く、フードロス削減・サステナビリティにも貢献するグラノーラ。
  • 株式会社アルジャスワールド「ナスグリルソース」
    アゼルバイジャンの伝統食「ナスのキャビア」をふんだんに使い、赤ピーマンやトマトとともに炭火で焼き上げた、コク深いナスのソース。うま味と栄養が詰まった一品です。
FOODEX in 関西のヴィーガン料理デモンストレーション:ヴィーガンの食材と試食品

ヴィーガン料理の調理デモで紹介した食材

調理が進む中、当法人代表の川野と倉員シェフの対話を通じて、ヴィーガン食材の魅力やメニュー開発における工夫が紹介されました。

倉員シェフは、ヴィーガン食材はヴィーガン料理以外にも活用できることに触れ、さらに、動物性原料を使わなくても、ヴィーガン仕様のブイヨンや出汁などによって十分な旨みを引き出せると説明しました。今回のメニューにおいても、ヴィーガンスープやソースにより深いコクを表現しました。

また、リーガロイヤルホテル大阪で提供されているヴィーガンコースの注目度が年々高まっていることや、ヴィーガンではないお客様も注文していることなど、現場の様子も紹介されました。それに応じる形で、代表の川野は、完全なヴィーガンではなくても植物由来の食事を積極的に選ぶフレキシタリアンが、現在のヴィーガン市場においても重要な顧客層となることを説明しました。

調理デモンストレーションに加え、ベジプロジェクトゾーン出展社のうち3社よりヴィーガン製品の試食が提供されました。

  • HealthyTOKYO株式会社「ヴィーガン&グルテンフリーマフィン」
    ナチュラルな食材で手作りされた、ヴィーガンかつグルテンフリーのマフィン。アルコールやゼラチンを使用していないことから、ハラルフレンドリーとも言えるスイーツ。
  • 株式会社ビタグローリー「リアル大豆ハム オリジナル」
    韓国のケアフード専門企業が、30年のノウハウを活かして開発したヴィーガンハム。発芽大豆のたんぱく質を使用し、高たんぱく・低糖質が特長。
  • 翔鶴佳生技「テンペのマーラーソース」
    14種の雑穀を発酵させた特製テンペに、花椒のしびれと唐辛子の辛さを効かせた本格マーラーソース。火鍋や餃子のたれはもちろん、麻婆豆腐や野菜炒め、麺料理の仕上げにも使えます。

参加者の皆様には、調理デモや試食を通じて、ヴィーガン食材やヴィーガン料理の魅力と可能性を存分に知っていただきました。

FOODEX in 関西のヴィーガン料理デモンストレーション:試食品

本展示会では、飲食店やホテル、メーカーなど多くの関係者の皆様が来場し、ヴィーガン・プラントベース商品や、ベジタリアン・ヴィーガン対応への関心の高さがうかがえました。

当法人は今後も、こうした関心を具体的な取り組みにつなげられるよう、事業者の皆様をサポートしてまいります。

FOODEX関西2025年ヴィーガンエリア:集合写真ベジプロジェクトゾーン出展社の皆様と

Published On: 2025年 7月 30日